Debating the issues/茂木秀昭

◆ディベートを導入した英語教授法及び教材の開発 内容：第二言語習得や英語教授法の理論を踏まえ、議論学や異文化コミュニケーション学との学際的な研究を通し、日本人の英語習得に効果的な手法としてディベートを導入した教授法の理論や方法論を探っている。海外の英語教授法をそのまま日本で用いたり、単なる会話練習や機械的な語学訓練ではなく、日本の大学生の知的レベルに合った内容を基に、論理的思考や批判的思考といった思考を訓練する教育を通じて、英語での発表・討論能力養成を試みている。 ◆様々な英語演習を通じて、英語表現以外に、問題の背景や現状、賛否両論など段階的にディベートができるよう、工夫された教材を作成した。以下のような訓練効果が期待される。 1）学習者が段階的に議論の方法や、討論・発表の英語表現が学べる 2）リベラル・アーツ教育の一つの主眼であるクリティカル・シンキング（課題探求や、仮説の提示・検証をする批判的思考）を養成できる 3）英語を目的ではなく手段として学び、メッセージ内容やロジックに重点を置いた英語学習が可能となる 4）客観的な論理展開や論理的なコミュニケーションの方法が学べる 理論的には、第二言語習得理論のインプット仮説に修正を加え、外国語としての英語習得にはアウトプットのためのインプットをおこなう必要性や、問題意識を高め、多角的な視点で考えさせ、論理的に表現させる語学訓練の有用性及びディベートを踏まえたプレゼンテーションやエッセイ・ライティングの有効性などの観点に基づき、学習者が活用できるよう本教材は開発された。